前回の記事でCPUのベンチマーク結果がイマイチだったことをお伝えしました。
今回は、性能向上に向けていくつか事前確認してみようと思います。
ACアダプタの確認
PCに付属する65WのACアダプタだと電力が不足していそうなため、いくつかのACアダプタで供給電力を確認してみます。
Lenovo Vantageの電源の設定画面にて何Wと認識されるか確認します。
電源の種類 | 認識された電力 |
PC付属の65W ACアダプタ | 65W |
AKiTiO Node Titan(eGPU Box) | 85W |
AOHI 140W PD 充電器 | 100W |
Lenovoの135W USB-C ACアダプタ | 135W |
『AOHI 140W PD 充電器』が供給可能な電力が一番高いのですが、PCには100Wと認識されました。
Lenovoの135W USB-C ACアダプタの製品説明のWebサイトを確認すると、『5V/3A、9V/3A、15V/3A、19.95V/5A、20V/6.75A規格に対応』と書かれていました。
AOHIの製品は、箱に『5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/5A、28V/5A、PPS3.3-21V/5A』と書いてありました。
雰囲気としては28Vの入力には対応しておらず20Vなら対応していて、AOHIの140Wの充電器は20Vの場合は20V*5A=100Wと低く認識され、Lenovoの135WのACアダプタは20V/6.75Aでスペック通り135Wと認識されているような感じです。
(USB-Cって5A以上流していいんでしたっけ?)
USB-Cはただ充電するだけなら便利なのですが、出力仕様が最大電力しか公開されていない場合も多く、入力側も仕様が非公開な場合が多い(というか、見た覚えがない)ため相性問題があり、高速充電が機能するかなどは実際につないでみないとわからないことが多く辛いところです。
とりあえず、できるだけ電力を供給したければLenovoの135W USB-C ACアダプタを使用するのが良さそうです。
さしあたって135W USB-C ACアダプタを接続してベンチマークを採ってみましたが、65Wと変化がありませんでした。
冷却の問題かCPUへの供給電力が制限されていると思われます。
Eコア有効/無効の比較
Intelの12世代以降のCPUには高性能なPコアと高効率なEコアの2種類のコアが搭載されています。
当機種は13世代でPコアが6つとEコアが8つ搭載されています。
Eコアを無効化した場合にベンチマーク結果がどのように変化するか見てみたところ、Single Coreは変化なし、Multi Coreは微妙に劣化しました。
ベンチマーク中のCPUの動作周波数をみると次のようになっていました。
Eコアを無効化した時の方がPコアの動作周波数が向上しています。Eコアの有無でCPUの電力が同じなのも気になります。少なくともこのPCではEコアの存在がPコアの動作の足枷になっている感じです。
おそらく供給電力と冷却に問題のないPCの場合はこのようなことが無いのだと思います。
ベンチマークソフトはコア数分のスレッドを作ってコアを使い切るように作られているため、動作速度が制限されていたとしてもEコアがあった方がスコアが高くなるようです。
このPCはCPUの性能がかなり制限されているので、サーマルスロットリングがかからない短時間で終わる多重度が低い処理しか行わない用途の場合はEコアを無効化した方が速く動作するような気がします。
その代わり、低負荷時の消費電力は増えることが予想されます。
とりあえず、性能向上の余地がある結果が得られた気がするので、次回以降の記事で性能向上に向けた挑戦を行ってみたいと思います。
同じくe14-13700Hを購入した者です。
記事を参考にさせていただきつつ、こちらもいろいろ試行錯誤してます。
しかしここまでの性能低下を考えると、30000円のアップグレード料金を払ってeシリーズにこれを乗っけるのは微妙な気がしますね。
私も同感です。
Eシリーズとしては相対的には速いという事かもしれません。